- 昭和橋
- 埴科郡坂城町
昭和27年(1952年)竣工
世代を超えてつなぐ橋
昭和橋は私が生まれる前の工事ですが、私の父である現会長の諏訪善太夫が現場代理人として完成させた工事です。有名な話だったこともあり当時のことはよく話に訊いていましたが、会社の存亡を懸けた大工事だったのだそうです。
先々代は50歳で亡くなったため、現会長が27歳の時に工事を引き継いだそうで、始まりから波乱の多いスタートだったそうです。
着工後、朝鮮戦争によりセメント、鉄筋が高騰し、特に鉄筋は現金でないと買うことが出来ず、自己所有の山林を売却し、その資金で大阪の問屋から買いなんとかしのいだのだそうです。工事は大赤字でしたが、命がけで完成させた工事の経験は貴重なもの。その後、千曲川の長大橋の大半を施工することが出来ました。
- 橋梁はローゼ型鉄筋コンクリート橋。今では珍しいコンクリートで出来た橋です。
- 2002年 土木学会選奨土木遺産にも選ばれています。
土木学会選奨土木遺産 ウェブサイト
今では珍しいコンクリート製の橋梁は、地域の風景に溶け込み馴染みあるもの。もちろん今も多くの市民が行き来する耐久性のある橋でもあります。
父を始め過去の先輩方が築き上げた橋をこれからも守り続けていきたいと思っています。
代表取締役社長 諏訪和孝